急速な高齢化の進行により、愛知県の75歳以上人口は、2018年の91万人から、団塊の世代が75歳以上となる2025年には、117万人になると見込まれています。
75歳以上になると医療や介護の必要度が急速に高まると言われ、また、ひとり暮らしや夫婦のみ世帯、認知症高齢者の大幅な増加が見込まれることから、高齢となり、医療や介護等が必要な状態になっても、適切なサービスを利用し、尊厳を保持しながら、自立した日常生活を送ることができるよう、地域の包括的な支援、サービス提供体制(地域包括ケアシステム)を構築する必要があります。
2025年を目途に、高齢者が住み慣れた地域で安心して暮らし続けることができるよう、医療、介護、予防、生活支援、住まいが一体的に提供される「地域包括ケアシステム」の構築を実現していきます。
出典:
三菱UFJリサーチ&コンサルティング「<地域包括ケア研究会>地域包括ケアシステムと地域マネジメント」(地域包括ケアシステム構築に向けた制度及びサービスのあり方に関する研究事業)、平成27年度厚生労働省老人保健健康増進等事業、2016年
この植木鉢の絵は、ある一人の住民の地域生活を支える地域包括ケアシステムの構成要素を示すものです。「医療・看護」「介護・リハビリテーション」「保健・福祉」の3枚の葉は、専門職によるサービス提供を表現しています。この機能を十分に発揮するための前提として、専門職の関わりを受けながらも、自らの健康管理や地域住民、NPO 法人など、それぞれの地域の多様な主体の自発性や創意工夫によって支えられる「介護予防・生活支援」があり、生活の基盤として必要な「住まい」が整備され、本人の希望と経済力にかなった「住まい方」が確保されていることが基本となることを土と鉢で表現しています。これらの要素が相互に関係しながら、包括的にサービスが提供されることが求められています。さらに、すべての基礎として、住民ひとりひとりが、地域の状況を理解し、「自ら選択」し、「心構え」を持つことの大切さを皿で表現しています。
愛知県の地域包括ケアの情報拠点として、高齢者の総合相談機関である地域包括支援センターや認知症の早期発見・早期対応に係る情報を一元化するとともに、地域包括ケアに取り組む団体の活動やイベント情報、利用者の声などを集約し、発信しています。
ポータルサイトの利用により、手軽に情報を入手していただけるため、支援が必要な方が早期に地域包括支援センター等の相談機関につながり、適時適切にサービスが提供されるようになります。また、ポータルサイトがプラットフォームとなり、地域包括ケアに取り組む多様な主体と高齢者をつなげ、高齢者の社会参加を促し、地域の自主的な活動を活性化します。このように、地域の様々な社会資源と高齢者の懸け橋となることを目的に設置しています。